74人が本棚に入れています
本棚に追加
ユキ「…かしこまりました」
ユキは、命令として受け、手をかけたドアから手を下ろす。
琉生「…違うんだ。
これは、命令じゃない」
ユキ「…でしたら」
ユキは、琉生を見る。
ユキ「失礼します」
ユキは、琉生の手を抜けて、部屋を出ていく。
琉生は閉まったドアに額をつける。
「失礼します」と言った、ユキの表情…
出会った頃のユキの表情と同じだった。
また
また
ユキは心を閉ざした。
いや。
閉ざさしてしまったんだ。
俺が。
琉生は、ドアを殴る。
琉生「どうして…」
どうして、こんなに馬鹿なんだ。俺は。
ユキ…
ユキ…
琉生「ユキ！！」
琉生は、ドアを開けて、走り出した。
琉生「ユキ！」
琉生は、ユキが行ったと思われる方を走るが、姿が見えない。
逆か…？
琉生は戻って、ユキを探す。
琉生「ユキ！」
それでも、ユキの姿はなかった。
.
最初のコメントを投稿しよう！