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ユキ「はぁ…はぁ…はぁ…」
ユキは、トイレに駆け込むと、ドアを閉めて、しゃがみこむ。
トイレの外では、自分を呼び探す、琉生の声が聞こえている。
何も考えられない…
今さら
今さら…、戻れない。
琉生と一緒になれない。
琉生は、宝生希保と結婚する。
だから
琉生の気持ちが揺らいだ時、傍にいちゃいけない…
ユキ「うっ…」
また突然、吐き気に襲われて、ユキは便座に顔をうずめる。
…めまいがする。
動悸も。
走ったりして、バカだ。
産めないのに。
産んであげれないのに。
ユキは、溢れる涙を拭う。
泣きたいのは、私じゃない。
悲しいのは、私じゃない。
生を受けた、この子…
ユキ「…本当に」
ごめんね。
ごめんなさい。
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