続編

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ユキ「辞めるって、どうして?」 直輝「さあ。契約も切れる頃だ」 ユキ「更新出来るはずよ」 直輝「前々から思ってた。付いて行けないかもしれないと。 英一様の腹黒さも、琉生様の無神経さも…」 ユキ「でも…」 ユキの部屋の窓から、琉生の部屋が見える。 上機嫌の希保が琉生に抱き付いていた。 ユキは窓の方へ行く。 出て行けば もう見なくて済む。 二人の姿も 嬉しそうな希保の姿も。 その時、後ろから急に目隠しをされる。 ユキ「直輝?」 直輝「見るな」 ユキ「え…?」 目隠しをされていた手が離れた瞬間。 シャッ! カーテンが引かれた。 ユキ「直輝?」 ユキが振り返ろうとすると、ユキは静かに直輝に抱き締められていた。 ユキは驚いて身動きが取れない。 直輝「ごめん。…最初は気のせいだと思った。お前が気になり出した時。 あり得ないと思った。お前のことが好きだと分かった時…」 ユキ「直輝?」 直輝「我慢出来ると思ったんだ。お前は月島琉生の女だと知っていたから。 でも、お前は幸せじゃなかった。 だから、我慢出来なくなった。 すぐに忘れろとは言わない。 でも、一緒にいてくれ。 必ず振り向かせてみせるから」 …分からないよ。 他の男の子供を身ごもってる女に、何でそんなことが? 幸せになってよ。 自分の子供の顔を見なよ。 私のことなんて 愛さないで。 .
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