続編

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琉生とユキは足を止める。 英一「どこへ行くつもりだ?」 琉生「分からない」 英一「私はお前を許さないぞ」 琉生は寂しそうな表情をする。 英一「その女も、許さん」 寂しそうな表情をしていた琉生の表情が一変、鋭い目になる。 琉生「彼女と、お腹の中の子に何かしたら、例え親父でも」 そして、希保に視線を向ける。 琉生「例え女でも、容赦しない」 そして、琉生はユキと月島邸を出て行った。 これから、どうするの? なんて聞けない。 ずっと、家に守られて来たのに、大丈夫? これから、仕事探さないとね。 私も何か仕事見付ける。 琉生を支えるよ。 大変かもしれないけど やっと、琉生とずっと一緒だね。 だから、大変じゃない。 私も信じてる。 「俺の未来はユキ。お前と、これから産まれて来る子供の笑顔で溢れてる。 聞こえて来るのは、俺たち3人の笑い声だ」 私も信じてる。 琉生「身体、つらくないか?」 ユキ「今は平気」 琉生「つらくなったら言えよ? これからは、隠し事なしだ」 琉生とユキは手を繋いだまま、歩いて、月島邸の門を出た。 「そこの幸せそうな、お2人さ~ん」 聞きなれた声に、2人は振り返る。 そこには、自分の車に寄りかかった蒼井がいた。 蒼井は、車の屋根を軽く叩く。 蒼井「乗って」 琉生とユキは、顔を合わせると、蒼井の車に乗った。 琉生「何しに来た?」 蒼井「はあ~!?なにそれ!? 助けてやんないぞ~!」 蒼井は何やら、紙を取り出して、ペラペラめくっている。 蒼井「おっ、これなんかいいじゃ~ん!」 蒼井は、2人に紙を渡す。 そこには、広い家の間取りのような図面が書かれている。 琉生「これは?」 蒼井「うちの別荘。 回りも静かだし、妊娠さんには最適じゃない?」 琉生「蒼井…」
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