続編

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琉生「すごい、ご馳走だな。 これ全部、ユキが?」 ユキ「もちろん」 琉生「あまり無理するなよ」 ユキ「大丈夫! 今日は、二人のスタートのお祝い!」 ユキは、嬉しそうに微笑んだ。 ユキ「月島邸にいた時よりは、はるかに劣る食事だけどね」 琉生は、ユキの手を引いて、椅子に座らせる。 そして、ユキの前に膝を付いた。 ユキ「琉生?」 琉生「確かに、劣るかもしれないな。 でも、帰って来た時、家の灯りが灯っていて、家の中にお腹に命を宿したユキがいると思うだけで、幸せを感じたんだ」 ユキ「急にどうしたの?」 琉生「どうもしない。ただ、聞いて欲しいんだ。 本当に、価値があるのは、値段のつくものじゃない。 食事のメニューじゃない。 目に見えない、値段のつかないものが、何より大切なんだ。 ユキ。 全て、お前が教えてくれて 俺に与えてくれたものだ。 金さえあれば、何でも手に入る。 金が全てものを言う。 そう信じて、疑うことさえもしなかった俺の前に、お前は現れた。 ことあるごとに、金を要求するお前を、金の亡者だ、とも言ったこともある。 でも、本当の金の亡者は俺だった。 金の亡者に見えたユキは、本当は優しさと強さに溢れてた。 ユキ。 お前を愛してる。 ユキがいれば、金もいらない。 ユキと一緒にいる時が、一番幸せなんだ。 だから、これからも一緒にいてくれ」 琉生は、ポケットから、小さなケースと封筒を取り出す。 ユキは、涙を浮かべて琉生を見る。 琉生が開けたケースの中には、キレイなプラチナの指輪。 琉生は、指輪を取ると、手を差し出した。 ユキは、琉生の手に左手を乗せる。 琉生は、微笑みながら、薬指にはめた。 よく見ると、細かな花のような模様が全面に描かれている。 琉生「ストックという花を彫ってもらった。 花言葉は 永遠に続く愛の絆 」 .
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