74人が本棚に入れています
本棚に追加
/207ページ
ユキ、ありがとう。
本当に、ありがとう。
小さな命が産まれることが、こんな奇跡だったなんて、知らなかった。
毎日、沢山の命が産まれてて
俺の周りでも、命が産まれて来た。
赤ん坊が産まれることは
普通なんだと思っていたよ。
だって、そうだろ?
普通じゃなきゃ
毎日、どこかで、奇跡が起こってるってことになる。
奇跡は、そうそう起こらないと思うじゃないか。
でも
起きてた。
毎日、どこかで
奇跡が。
小さくて
力強い
命の誕生。
ユキ
お前は、奇跡を起こした。
…ありがとう。
ありがとう。
…神様も、ありがとう
蒼井「わあ~!!雪が積もってる!
こりゃ、遊びたくもなるよな!
お前、ここで遊んでたんだろ?
穴が空いてるもん!」
琉生は鼻で笑う。
蒼井は、雪を空に投げながら聞いた。
蒼井「ところでさ~!」
琉生は、雪を蹴りながら答える。
琉生「何だよ?」
蒼井「赤ちゃん、女の子だったの?男の子だったの~?」
琉生「!!
やばい!聞くの忘れたっ!!」
蒼井「…嘘だろ?」
琉生「あ~っ!!」
琉生は頭を抱えた。
そして、蒼井は立ち尽くした。
.
最初のコメントを投稿しよう!