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一通りの説明を受けて、部屋に戻ると、家の中は、ほとんど片付いていた。
咲と真央が、興味津々にベビーベッドを組立ている。
咲「いたっ!」
真央「やだ!咲の指が挟まった!
ちょっと、これどうなってんの!?取れない!」
いち早く、まるで飛ぶように翔が駆け寄り、ガンガンとベビーベッドを叩くようにして、咲の指を外した。
咲「いたたた…。あ~、痛かった」
翔「見せて」
翔は、咲の指を見る。
翔「血が…」
翔は、躊躇することなく、咲の指を口に含む。
咲は、周りを気にして顔を赤くする。
咲「か、翔。大丈夫だよ」
翔「洗いましょう。
月島様、洗面所をお借りします」
琉生「あ、あぁ」
翔と咲は洗面所に向かった。
真央「まったく、あの二人は、いつまでたっても、熱いわねー」
しばらくして戻って来た咲の指には、絆創膏が巻かれていた。
再び、ベビーベッドの前に行く咲の手を翔は取る。
翔「お任せを」
翔は、手際よくベビーベッドを組立ていった。
咲「出来た!
見て、月島さん、ベビーベッド完成ですよ!」
琉生「ありがとう。
組立てる時に、あんたが指を挟んだこと、覚えておくよ」
咲「それは忘れて下さい」
部屋中に笑いが起きる、楽しい準備となった。
琉生「明日も、みんなに来て欲しい。
お披露目だ」
咲「明日、退院なのに、ユキちゃん、大丈夫?」
琉生「大丈夫だ。
午前中退院で、夕方までゆっくりさせるから」
翔「お名前は決まったんですか?
確か、女の子でしたよね?」
琉生「明日、本人を前に発表するよ」
咲「わあ、楽しみ!」
琉生「明日は、奏たちも呼んでる。
大人数になるが、見てやってくれ。俺の子を」
達也「明日も、お手伝いが必要のようですね」
翔「私は構いませんよ」
琉生「悪いな、助かる」
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