親睦会

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親睦会

それから数日後の朝食の時… 月島「今夜、顧客を招いて、ホテルで親睦会を兼ねたパーティーがある」 執事「かしこまりました。 当家で何かお手伝いすることがございますか?」 月島「いや、ないが、ユキ」 ユキ「はい」 月島「お前は、俺のパートナーとして来い」 ユキ「はあ?」 執事「ユキ」 思わず出てしまった、ユキの反応をたしなめるような執事の視線に、ユキは咳払いをする。 執事「お言葉ですが、ご主人様。 ユキは、メイドです。パートナーとするには不適切かと」 月島「他に誰が適切だと言うんだ。 大して、仲良くもないのに、気を使う奴より、気が楽でいい」 言葉を失う執事とユキを尻目に、月島は立つ。 月島「じゃあ、6時までに用意して待ってろ」 そう言って、月島は会社へ向かった。 そして、午後。 月島邸にインターホンの音が響く。 ユキ「はーい!」 玄関を開けると、配達人が立っていた。 「お届けものです」 ユキ「はーい、ご苦労様です」 受取人を見ると、ユキになっている。 ユキ「すげー、ヤな予感」 ユキが部屋に戻って開けてみると、きれいなイブニングドレスが入っている。 ユキ「本気なんだ、あいつ」 ユキは、クローゼットの前に掛ける。 キャバクラで働いたこともある。 でも、こんなイブニングドレスは着たことがない… すると再び、インターホンが響く。 ユキ「今度は何?」 玄関を開けると、きれいな女の人が立っている。 「こんにちは。 月島様から、ご依頼を頂きました。 貴女が、月島様のパートナーでいらっしゃいますね?」 その人は、メイクのプロだった。 .
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