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琉生「歓迎するよ」
りお「はじめまして!」
ユキ「お会いしたかったです!りおさん」
りおは微笑むと、突然ユキを抱き締めた。
ユキ「え…?」
りおは、抱き締めたまま、ユキの耳元で囁く。
りお「すっごく大変だったんだってね。
赤ちゃんも、ユキさんも、すっごく頑張ったんだね。
二人が無事で、本当に良かった」
身体を離すと、りおの瞳が潤んでいるように見えた。
ユキ「ありがとうございます」
りおは微笑む。
その姿は優しい女神に見えた。
きれいで、可愛らしい人だった。
そして、全員揃ったところで、赤ちゃんのお披露目パーティーのスタート。
蒼井「まずは、名前から披露してもらわないとね!」
蒼井の言葉に、咳払いをしながら、琉生は立った。
みんなが、琉生に注目する。
琉生「そうだな、名前から」
ユキを見ると、ユキも微笑んで、琉生を見ていた。
琉生は、微笑み返すと、みんなに向き直る。
琉生「みんなも知っての通り、結構な難産だったんだ。
赤ん坊は、毎日どこかで、それも何人も産まれてる。
赤ん坊が産まれることは、普通のことだと思ってた。
けど、今回、出産に苦しむユキと、医者の話を聞いて、赤ん坊が元気で産まれてくることは、スゴい奇跡なんだと知った」
みんなが、感慨深げに頷いて聞いている。
琉生「ユキと、赤ん坊が、クリスマスイブの夜、奇跡をプレゼントしてくれた。
その感謝と、赤ん坊が産まれた夜をいつまでも覚えておけるように名付けた。
俺たちの、赤ん坊の名前は…」
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