親睦会

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月島「なんだ、あの大人気ない態度は」 ユキ「あんたが、名刺を欲しがったのは絶対、ビジネス目的じゃなかったからよ」 ユキと月島は、帰りの車内で言い合う。 月島「そんなことはない」 ユキ「おおかた、女を買う男がどんな奴か興味があった程度のもんでしょ?」 違う。 お前を買う男が、どんな奴か気になっただけだ。 いや、違うな。 女を買うような奴と仕事して、トラブルに巻き込まれるのはゴメンだから、知っておきたかっただけだ。 月島は、窓の外を見て、溜め息をつく。 ユキ「でも、良かったじゃん。信頼ってやつ、取り戻せたんじゃない?」 月島「お前の口から、信頼っていう言葉が出ると違和感あるな」 ユキ「そう?」 月島「今夜、あいつの所へ行くのか?」 ユキ「さあね」 ユキは携帯を確認する。 月島は、その携帯を奪い取ると、投げた。 ユキ「ちょっと!何すんのよ!」 月島「不愉快だ」 ユキ「は?何が?」 月島「ご主人様の前で、携帯いじるメイドなんかいないだろ」 ユキ「本当に勝手ね。 今日は、パートナーじゃなかったの?」 月島「今からメイドだ」 ユキ「あっそう!」 ユキは、車の中でドレスを脱ぎ始める。 月島「何してる!?」 ユキ「メイドが、こんなドレス着るわけないでしょ!脱ぐのよ!」 ユキは、どんどん脱いでいく。 月島「やめろ!分かった、分かったから」 月島は、ユキとドレスを押さえるが、ユキは、振り払いながら、脱ごうとする。 月島「今、脱いだって、メイド服がないだろう!?」 ユキ「下着1枚で車から降りて見せるわよ」 月島「分かった!悪かった!」 ユキの肩から、ドレスが落ちる。 月島は、ドレスを押さえながら、目を見張った。 .
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