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優雅に座って、ワインを飲む月島の横に、蒼井が座る。
蒼井「ユキちゃん、みんなとうまくやれそうじゃん」
月島は、鼻で笑う。
月島「俺には関係のないことだ」
蒼井「ま~だ、気付かないんだぁ」
月島「何が?」
蒼井「ずっと目で追ってるくせに~」
月島「何を?
お前の話は主語がなくて、要領を得ない」
蒼井「そう?
あ!いいこと思いついた!!」
月島「次から次へと、騒がしい奴だな」
蒼井「ゲームやろうよ!王様ゲーム!」
月島「何だそれは?」
そうして、蒼井の仕込みが入ったゲームが始まる。
真央「何なの?
何でここまで来て、王様ゲーム?」
蒼井「いいじゃ~ん!何か収穫があるかも知れないだろ?」
そんなこんなで始まった王様ゲーム。
蒼井「せ~の!王様だ~れだ!?」
それぞれ自分の引いた棒を見る。
蒼井「あ!俺、王様だ!!」
蒼井は得意気に、棒を掲げる。
蒼井「じゃあ…
王様と、3番が次の次の王様が決まるまで、恋人つなぎで手を握り合う~!
3番誰~!?」
ユキ「私…です」
蒼井「良かった~!男子じゃなくて!
はい!ユキちゃん!」
蒼井は、手を広げてユキに差し出す。
ユキ「じゃあ…」
ユキは、遠慮がちに蒼井と恋人つなぎをする。
月島は、面白くなさそうに、顔を背けた。
月島「さっさと、次やるぞ」
蒼井「ユキちゃんの手、冷たいね?」
ユキ「そうですか?水触ってたから…」
蒼井「可哀想に」
蒼井は、ユキの手を両手で包むと、自分の口を近付け、息を吹き掛けて撫でた。
月島「っ!?」
真央「何の茶番劇?」
咲「いいじゃないですか」
月島「ほら、みんな棒を戻せ!次だ」
月島は、みんなから棒を奪い取ると、棒たてに戻した。
蒼井は、笑いを堪えているようだった。
蒼井「よし!次の王様だ~れだ!?」
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