ユキを求めて

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月島の様子に、蒼井は気付く。 蒼井「あ、もしかして見付かった?」 翔「お探しものですか?」 蒼井と翔は、月島と共に、画面を覗く。 蒼井「あれ? この男、どっかで…」 翔「恐らく、パーティーというパーティーには、ほとんど、いらしてる方では?」 蒼井「君も見たことあるんだ?」 翔「はい」 蒼井は座ると、パソコンをいじり出す。 翔「この方をお探しだったんですか?」 月島「あぁ」 月島は言いにくそうにしながら言った。 月島「ユキをクビにしたんだ」 翔は止まる。 月島「すまない」 翔「いえ。ユキのご主人様は月島様です。 ご主人様のご判断ならば、致仕方ありません。 …しかし、ユキが何か無礼を?」 月島「違うんだ…」 違うんだ。 馬鹿だった。 本当に、馬鹿だった。 ずっと ずっと ユキを 愛してたんだ。 馬鹿だ。 それに気付かず、 あの男を選ぶと言った、ユキを 自ら、手離した。 いや… 突き放したんだ。 今さら 今さら… 情けなくて 情けなくて 言えるはずもない。 月島「違うんだ…。俺が…」 蒼井「ヤバいよ、この社長! バックに、龍神会が付いてる! ていうか、龍神会のハシクレみたいなもんだよ」 .
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