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すると突然、女の用心棒は慌て出した。
〓女の用心棒〓
「えーーーー!! この村を基地化する予定の村と違うんですかぁああ!!!」
〓電話の相手〓
℡℡当然だ。お前がいるのは南西の村だ!! 俺が指定したのは南東の村だ!!機甲警察がお前が発生させた雷雲の反応を検知し、援軍を送ってきた!! 直ちに撤退しろ!!℡℡
女の用心棒は慌てふためきながらこの村から撤退していく。
ちなみに「騎士団」とは≪宗派共栄圏≫の軍隊である。各宗教団体専属の僧兵や異端審問官、武装勢力を「騎士」という正規軍兵士として扱っている。宗派は違えど、「主上」という≪宗派共栄圏≫最高権力者を神と同格に尊び従属している。
女の用心棒が立ち去った後に多くの装甲車やパトカーがこの村へと駆けつけている。
〓機甲警察兵〓
「アスラ一等兵が負傷しております!! 直ちに病院へと搬送しましょう!!」
黒焦げになったアスラは随伴してきた救急車に乗せられて病院へと運ばれる。
救急車の中でアスラは気がついた。全身が黒焦げになっている。四肢を動かせない。動かせるのは言葉と目線だけ。
〓衛生兵〓
「め、目覚めましたか!!」
〓アスラ〓
「お……ワイの身体は……完治しそうなんか?……」
戦闘好きなアスラにとってまず命よりもそれが気がかりだった。
〓衛生兵〓
「恐らくですが不可能でしょう……このままだと寝たきりですね……」
〓アスラ〓
「な、なら……ワイはサイボーグ兵になるは……全身……で……ええから……」
全身不随になったり、不老不死を憧れる人間はサイボーグになることがある。≪機巧共栄圏≫は医療が発達しているため、可能である。
〓衛生兵〓
「わ、わかりました!! 病院のサイボーグの担当医に伝えておきます。 ん? 最後に何ですか?」
アスラは「あの女の用心棒めー!! なんとか倒せないんか!!」と言うつもりだった。
〓アスラ〓
「……女……なる……」
〓衛生兵〓
「え? お、女になるぅううう!!!!」
衛生兵が凄まじい誤解をしていしましまった。
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