御方讃歌

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その日は私の17歳の誕生日だった。 私は浮かれていた。 1週間前から気が付けばにやけてしまっているし、本どころではなかった。 早くパパに会いたい。 パパはかっちりとしたスーツに小ぶりなキャリーバッグをからり、からりといわせながらやって来た。 目の辺り、口の皺が昔とは違う年月を物語った。 でもパパはやっぱり格好良い。 白髪が多くなっていた髪にやる気の無いハットがパパらしい。
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