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エーリューズニルの戦い
ユグドラシル大陸中央にはミッドガルド共和国とアルフヘイム国という小国が存在している。
両国の国境には魔力水の水脈があり、それを巡って揉めていて、緊張が高まっていた。
そんなとき、ミッドガルド共和国にあるアルフヘイム大使館が爆破されるという事件が発生した。
アルフヘイム側はミッドガルド政府の仕業と決めつけて、賠償として水脈のある地域がアルフヘイム領であることを認めるよう迫った。
しかしミッドガルド側はアルフヘイムの自作自演ではないかと疑い、要求を拒否した。
それを受けてアルフヘイム政府は軍を派遣して武力で水脈地帯を制圧した。
ミッドガルド政府はアルフヘイム政府の軍事行動を非難し、宣戦布告を突きつけた。
こうして矢は放たれた。
最初は単なる地方の紛争にすぎなかった。
しかし燎原の火は瞬く間に大陸に燃え広がった。
開戦前にミッドガルド共和国とそれに利害関係のある国家であるイルダーナ帝国、ムスペルヘイム=エゲリア(二重)帝国で構成された同盟軍と、アルフヘイム国と相互防衛条約を締結しているニブルヘイム帝国とアルフヘイム支持を表明したホルス共和国の連合軍の戦争に発展してしまった。
同盟はトゥオネラ王国に、ニブルヘイムとの水脈問題に関して、王国を支持することを表明し、もし同盟に加わるなら戦勝後の講和会議でニブルヘイムに対する要求を全面的に認めることを告げた。
これを受け、王国は同盟側として参戦した。
参戦のきっかけになった条約は、交渉が行われた王国首都の名前をとってポポヨラの密約と後に言われるようになる。
中立を宣言したルーン帝国は、開戦後すぐに同盟軍に占領された。
こうして全国家が関係する第1次大陸戦争が始まった。
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