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明日が必ず来ると信じきっているような幸せな顔で寝る人だと、カズミは感じた。
新聞の片隅には知らない国の知らない人が死んだ事が小さな記事になり、テレビでは他人の足の引っ張り合い
をするかのように芸能人のスキャンダルが垂れ流されている。
カズミは危機感が無い人間が大嫌いだった。
17年間の人生でどんな事にでも保険を掛けてきたカズミにとっては高校3年になってもバンド練習に1日の
大半の時間を費やすタカヤが理解出来なかった。
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