三代目友人師

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『おや、遼君どうしたの?』 「え?」 『身体中泥だらけよ。また、見えたの?』 「あ、うん。」 婆ちゃんは、俺が見えるものは見えず、いつも想像力が、豊かだと笑って俺の頭を撫でる。今もだ。 「婆ちゃんただいま。」 言い忘れてたけど、この神暮神社は、俺の爺ちゃんの家、つまり俺の家だ。 今は、家にいるのは俺と婆ちゃんだけだ。爺ちゃんは、俺が幼い時に行方不明なった。 でも婆ちゃんは、警察に探して欲しいとは、言わなかった。 何故なのか、聞いてみたこともあったけど、答えは決まって【あの人はいつもそうだから、心配しなくても、ええよ】と言う。 「婆ちゃん!手伝うことはないかな?どうせ、暇だし。」 『そうねぇ~じゃあ、お爺ちゃんの部屋を久しぶりに片付けてくれるかい?』 「ああ、わかったよ」 そう言って、俺は体に付いた砂を払って爺ちゃんの部屋に向かった。 「ふぅ、やるか!」 着ていた制服をぬいで、涼しめの私服に着替えて爺ちゃんの部屋の掃除をする。
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