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「まじか、爺ちゃん!良かった~、生きていて~」
俺は、案外冷静だった。 それは何故か、理由は 《夢》だ。
俺は、たまに夢で幼い時の俺が爺ちゃんと一緒に、さっき追いかけてきた妖怪なんかと喋っている夢をよく見ることがあるからだ。
ん? 待てよ、さっき追いかけて来た妖怪って夢で見た奴か!
「さーて、爺ちゃんの本は~」
掃除を途中で止めて、手紙に書いていた本を探す。
「ん~、あ、これか!」
そう言って俺は、分厚い本を机の引き出しから引っ張り出した。
「爺ちゃんの本は、久しぶりに見るな、少し古臭いけど。」
俺は、本を開けようとした時手紙に書いてあった爺ちゃんから俺へのプレゼントを思い出した。
「ま、これも持っていって行けばいいか、」
俺はやけに分厚い爺ちゃんの本と手紙を持って、ウチの神社の鳥居の前の白い像?に向かって、家を出た。
「ハァ、ハァ、ハァ、やっと着いた~、」
ウチの神社は、でっかい山を持っていた爺が、そこに神社と家を作ったらしく、
家から、神社の鳥居に行くには、とんでもなく長い道のりを進まなくてはいけない。 ハァ-、
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