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「嘘でしょって聞くのすら面倒だわ」
「……ですよね」
「ほんとのところはどうなの? ストーカー?生き別れた弟?」
エビとアボカドのサラダをつまみながら私は更に聞いた。
やけっぱちな気分で呑んだ少量のアルコールは私から警戒心を取り去り、替わりに好奇心という御無沙汰なものを発生させた様である。
「サンタじゃ、駄目ですか?」
気まずそうに肩を縮こませて言う男。
……かーわいい。
「サンタなら今すぐ出てってお子ちゃま達にプレゼント配らないと間に合わないわよ。高い空は寒いでしょうねー」
我ながら随分と意地悪い。
「わ、分かりました。本当の事を言います、言いますから裕美子さんも今日の事を話してくれませんか?」
抹茶パルフェについてきた長いスプーンを持って、彼は私の目をじっと見つめてきた。
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