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暇だから、自殺を妨害してきた城ヶ崎恵萠のことを考えることにしよう。
洗濯物を取り込み、夕食(カップラーメン)を済ませ、風呂に入り、ベッドにダイブしたところで、僕はそう思った。
あの女…謎だ。転校そのもの事態は謎ではないのだが、あいつそのものが謎だ。まず、何であのタイミングで屋上に来たのか、ということだ。確実に狙って来たとしか考えられん。いや、そもそも僕と彼女は無関係だろう。僕が今日自殺しようとしていたことを何で知ってるんだ。駄目だ、考えたら考えただけ謎が深まってくる。
ってゆうか、明日僕の自殺未遂報道が広まっていなければいいが。まぁあいつはそんなことしなさそうだから大丈夫だろうけどさ。
………と思っていた僕が間違いだった。
「よっ、正義!!お前昨日自殺しようとしたんだって?なんか悩みがあんなら言えよ、俺たち親友だろ?」
「………龍之助。それ誰から聞いたんだ?」
「ん?恵萠ちゃんだよ。なんかいい子だよな~あの子。正義の心配スゲーしてたぜ?」
「ちょっと待て。訳が分からん。僕と城ヶ崎は初対面だぞ?つまり、お互いのことを知らない訳だ。なのに何で心配する必要があるんだよ?」
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