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桜舞うこの季節。
僕の通っているこの高校は馬鹿が多く、この季節に限らず変人っぷりを見せ付けている訳だが、そんなこと僕には関係無い。奇声を上げたければ上げればいいし、宇宙人のふりをしたければすればいい。
朝のHRが始まる前に充分に睡眠を取ろうと思い机に顔を突っ伏したその時、ツレの一人、荻原龍之助が近付いて来て馬鹿デカイ声で言った。
「正義!!聞いたか!?この時期に転校生が来るってさ!!珍しくね?」
「…声を抑えろ、端迷惑だ。転校生がなんだって?」仕方無く上体を起こして、話に付き合ってやる。そうしないと、こいつは煩い。
「いや、だからさ~このクラスに今日転校生が来るって!しかも噂では超美人らしいぜ!?」
「それがどうしたんだ。別に転校生なんぞ珍しくも何ともないだろう。美人だろうが普通だろうが不細工だろうが、みんな目と鼻と口があるだけだ。外見に惑わされるな」
「………相っ変わらず冷めてんなぁ正義。そんなんだからこの年になっても彼女出来ないんだぜ?」
「別に。彼女なんて要らん。面倒臭いだけだ」
そうなのだ。女なんて、面倒臭いし煩いしやたら化粧したがるし、香水臭いだけなのだ。
「もぉっ、正義!!あんたまた女の子の悪
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