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パンッパンッパンッパァンッ
「「「「「ようこそ、セイラーン城へ!!!」」」」」
城の中に入ると大量のメイドさんが笑顔でクラッカーを鳴らしながら出迎えてくれた。
「「………………」」
固まる俺等。
何度目だもう……
「ご苦労様です皆さん。」
「お疲れさま」
イオさんとカイラさんがメイドさん達に労いの言葉をかけると、メイドさん達は一礼してからキャッキャッと顔を赤くしながらバラバラに散っていった。
なんだったんだ一体…。
「いかがでしたか?わりとあの出迎えいい出来だと思うんですが」
「心臓に悪いです。」
うん、帝斗に同意する。
いきなり何百人のメイドさんが一度にクラッカーパァンッとか、心臓に悪いわ。
「では、まず部屋に案内する」
カイラさんがそう言い、歩きだしたのでついていく。
廊下や、階段をいくつも歩く。
外見通り馬鹿広い廊下や、レッドカーペット、馬鹿みたいに高そうな装飾品をみて思う。
無駄だと。
(一体いくらするんだよもう…)
自分の家がわりとお金にシビアな家だったので余計にそう思う。
高校生なのに毎月のおこづかいが1000円ってどうなんだろうか。
鬼畜だ
「ここが、帝斗様のお部屋です。」
イオさんのその声にはっとし、現実に戻るとなにやら部屋の前についていた。
なにやら扉がとんでもなくキラキラしていて、なんか石がたくさんついてる。
多分高確率で宝石だろう。金の無駄使いでイラっとくるな。
「うっわ…広っ」
扉を開けると、中はとてつもなく広かった。
大理石の床、高そうなカーペット、遠くからみても高級そうなソファー…なんなんだもう。庶民に喧嘩うってんのか。
「……え、あの、ここが俺の部屋?」
「はい、その通りです。」
帝斗も唖然としておりキョロキョロと部屋を見渡している。
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