高一の二学期より始まり

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      ■■■陸side■■■       高校生活において昼休みに過ごす場所と言えば屋上、裏庭、保健室は定番中の定番       だからウザい女には嗅ぎつけられやすい       そう言う訳なので、ここ最近はずっと社会科準備室にお世話になってる        そこには以前から先客がいた       ゲンちゃんに聞いたところ、やはりこの女が例の「ナツ」らしい       1Cの柳瀬棗…       ここ数日同じ空間にいるにも関わらず、会話は一切ない       別に女と親しくする事なんてないんだけど…       四限目に思いっきり爆睡してたから今日は眠気が一切ない!       暇だ…暇すぎる…       だからほんの気まぐれでこいつに声をかけてみた       しかしそっけないなぁ…       何、俺嫌われてる?       それってやっぱり俺の女関係が有名だからか?       実際にこいつの友達と先日まで付き合ってて、一方的に振ったのは認めるけど       先生が俺を「市橋君」と呼ぶ度にこいつは汚いモノを見るように俺を見る       俺、お前には何もしていないはずだけど…         何か少し傷つく       そんな事を考えている時だった       この女は突然俺に兄貴がいるかと聞いてきた       『兄貴?いねぇよ、弟ならいるけど』       質問に答えるとこいつは、うんうんと頷いて再び本を読み始めた       ってか人に質問しておいて一人で納得して会話終了させやがった       『何でいきなり兄貴いるかって聞いてきたんだよ…』       『ただ気になっただけだから、あまり深い意味はないから気になさらず』       どうでもいいけどさ、俺ら自己紹介とかしてなくねぇ?       別に今更自己紹介とかしなくても、俺はお前の名前知ってるし     こいつも俺が悪い意味で有名なのは知ってるだろうから必要ないかもしれないけどさ         はぁ…       女って生き物は面倒だとは常々思ってはいたけど       こいつはこいつで新種の面倒な女だな       しかし、暇だぁぁぁぁぁ…       昼休み終了まで後10分       教室戻るにも笠木先輩が来てたら厄介だし…       仕方ない、俺も少し何か本でも読んで時間潰すか       .
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