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そんな事をずっと考えてたら、あっという間に昼休みの時間になってしまう。
流石にそれだけの時間が経てば和真の様子はいつもとほぼ変わらない様に見えるが、しかしながらいつもなら即座に一緒に御飯を食べようと俺の元にやってくるのに今日は少し躊躇いがちに近寄ってくる。
「・・・・・・」
それを無言で見ながら今日は一緒に食べれないんだけどな、と思う。
が、敢えて近付いてくるまでは何も言わない事にしよう。
恐らく朝の様子からして橘さんの話は聞いてなかったんだろうな。
「・・・御飯食べよ?」
躊躇ってた割にはいつもの様に一緒に食べたいらしい。
しかし俺に話し掛けてるにも関わらず若干顔が赤く染まってるのが、又何とも言えないが。
しかもそれを見て今クラスにいる女の子達が悶えているのが居た堪れない。
余程今の和真は可愛いらしい。
「今日は無理だ。」
しかし俺にはそんな顔をされたって効き目がある訳も無く、和真に対して即答する。
「何で!?」
あんなに躊躇ってた割には俺の言葉に対して、こちらも即答で問い掛けてきた。
「橘先生に呼ばれてるから。
まぁ、和真は美桜とでも食べてれば。」
それだけを言い残して和真の顔も見ずに教室を出るが、顔を見ずとも和真が又ワタワタしているのが気配で判る為に少し笑ってしまう。
あんな純粋培養の和真をからかい過ぎたかな、と一瞬だけ反省する。
あくまでで一瞬だが・・・
帰りにでも今日の事責められるのかなぁ・・・なんて考えるが正直和真が怒っても恐くないし!で解決してしまう為深くは考えない。
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