物語みたいな幸せを

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私の家族はお父さんとお母さんと妹の春華(はるか)、そしてお姉さんである私、花美(はなみ)のごく一般的な4人家庭でした。 自分で言うのも何だか恥ずかしい気がしますが、私たち姉妹はとても仲が良く、あまりの仲良しっぷりに近所の人たちからは「春花姉妹」と親しまれていました。 そんな私たちをお母さんとお父さんは愛情を持って暖かく育ててくれました。 そんなある日。 「お姉ちゃん、お姉ちゃん!」 「なぁ~に?春華?」 春華はニヤニヤと歯を見せながら、その可愛らしい笑顔を振りまきます。 「今日は待ちに待ったあの日だね、お姉ちゃん!」 今日はいつにもまして、元気な春華。 「そうだね。お隣の坂本さんのツリー、今年はどうなんだろうね?」 「去年はスゴイキラキラしててとってもキレイだったね。早く夜にならないかな~」 そう。 今日は年に一度の特別な日。赤い服着たおじさんが、すべての子どもに幸せを配る特別な日。 クリスマスがやってきました。
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