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殺される。
廃墟ビルが並ぶ街の中で二人急いで逃げていた。
「ヒカルはやくしろよ」
青い瞳に青い髪の青年が息を切らしながら叫んだ。
「なぁ、ユキトもうここでやれるだけやらないか?」
ヒカルと呼ばれた小柄で黒髪の少年が足を止めた。
「止まっても、、、」
「戻っても意味がないだろうが!」
泣きながら叫んだヒカルにおされ、ユキトは立ち止まる。
「、、、」
ユキトがどうするか考えていると、10階ほどある巨大なビルが音を立てながら崩れ始め、煙が立っている中に人が立っているのが見え始めた。
「見ぃつっけった」
アハハハハハハとくるい笑いをやめない男を見つめたヒカルとユキトは世界の終りのような顔をしていた。
「ヒカル、援護を頼む」
その途端に、ユキトは走り出した。
「ホーリーレイン」
とヒカルが言い放つと、空から雨のような光が降り注ぎ、未だに笑いを止めない男に向かっていった。
「むだむだ」
男が上に手をあげると、上に黒い膜が現れ光をそこに吸収していく。
「ほらな、アハハハハァ」
また狂い始めた男に、走り始めていたユキトが手に氷を纏いながら攻撃していく。
「氷枝 乱れ桜」
ピキピキと音を立て枝分かれしていき、氷の花が咲いていく氷の枝をいとも簡単によけていく謎の男。
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