演奏の準備 reencuentroー最後の日常ー

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「あー、お前ら。口語以外の会話で紙を使うのは中高生でも使う『会話』という手段の中で尤も簡単かつ相手に気づかれにくい方法だ。何故なら暗号化してしまえばばれないし、尚かつ隠し通せることが出来るからな。だがな、生憎それは私には通用しないぞ。お前達、昼休みに私の研究室へ来い。たっぷりと講義してやろう」   と、今の僕達にとってそれは死刑宣告に等しい台詞を教授は吐いたのだ。 『死刑宣告』を聞いた全員は、大笑いしながら僕と金城を見た。   全く、だからこの教授は苦手なんだ――と、僕はがっくりと肩を落とした。
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