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おじさんのソリに乗せられて、俺は空をとんだ。
「ぅわあぁー…!すごい!ふわって飛んでる、飛んでるよー!」
おじさんは白いひげを撫でて、ふぉふぉふぉと笑った。
「おじさん、おじさんはサンタさんなの?」
「そうとも。よく知っていたね」
「これからプレゼントを配りに行くの?」
「そうだよ。手伝ってくれるかい?」
「うん!」
そうかそうか、とサンタのおじさんは、俺の頭を撫でた。
「君の名前はなんだい?」
「サク!花が咲くの咲だよ!」
「そうか、咲くんか。いい名前だね」
「えへへー。いーでしょー!でもあげないよー!」
それは残念だ、と言ったおじさんは、またふぉふぉふぉと笑った。
「サンタさん、まずはどのおうちに行くの?」
俺の頭を優しく撫でたおじさんは、赤鼻のトナカイに繋がる手綱を引いた。
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