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正面切って尋ねられると困ってしまう。恋人関係です、と即答できたらいいのだが、実際の所は怪しい。
あの日から休日に会うことは増えたし、映画も一緒に行ったりする。だからと言って、恋人関係らしいことをしたユキとした覚えはない。しいて上げるとすれば、手を繋いだぐらいだろうか。
だが、それだけで僕が答えるのに詰まっているわけではない。こちらとしては、そんなことよりもどうしてイケメン君がそんなことを聞いてくるのかの方が重要であった。
そもそも、ユキはクラスで苛められていると聞いている。それなのに、どうして彼とは平然と頼み事をしているのだろうか? あの夜の彼女が僕に嘘をついているようには思えない。
だとしたらここにいるイケメン君は彼女にとっては特別な存在なんだろうか?
ただ、疑問だけが泉のごとく湧き出る。
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