リア充にあこがれて

もう一度……

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放課後になり、いつもの場所に一人寂しく向かう。いつもの事なんだけど。

授業中、ユキの事が気になり過ぎて全く集中できなかった。ぼんやりと先生の話を聞いていて、気づけば授業が終わっている状態である。故に心の準備もできていない。

もうあなたとは会わないわ、と言われた日には屋上までもうダッシュしようと思う。

うーん、と唸っているとポケットから突然の振動が太ももに伝わってくる。携帯のバイブだ。

ポケットから出し、携帯のデジタル画面を確認すると発信者不特定の文字が。どうせ、スパムメールなんだろうなと思いながら、一応開いてみる。

『こんにちは？　こんばんは？　和束伊根です。メール登録よろしくね。

一つ報告があります。映画の初出演が決定しました。まさかの主人公の恋人役です。ドキドキするぅ～。ということなので、恋人役の練習付き合ってね。絶対だから。なので、予定を四六時中開けといてください』

沢山の装飾文字と共に、度胆抜かれることがさらりと入り込んでいる。これが芸能人とのメールか。