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教室を出て、今日も誰も使わない空き教室に向かう。空き教室というより、物置に近いけど。
その教室の場所は、中学棟の角にある。前までは、吹奏楽部が使用していたが、今年の春に完成した特待生用の学舎に移動したのだ。
それを発見したのが、今から会いにいく彼女なのである。
普段ならリズミカルな音を立てながら向かうのだが、今回は足取りが重かった。彼女に初めて会いに行く時もこんな気分だった。
しかしながら、着いてしまえばどうしようもない。
僕は、彼女とした約束場所を目前にして立ち止まる。
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