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息なり話を切り出す訳にもいかないし、まずはテストの結果を見せ合おう。
「そういえばさ、ユキはテストどうだったの?」
然り気無く、質問の意図を暴かれないように軽い口調で聞く。
「テスト……。ああ、テストか。見せ合う約束をしていたな」
本を目から放して、顔に掛かっていた髪を彼女は耳にかける。表情から考察すると、楽勝だった、とでも口走りそうな爽快感溢れる笑顔だった。
「今の所だが、平均点八十七だ。ユウは?」
予想通りである。だから、僕の顔からもテストの出来を察して下さい。
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