1.ふたり

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 息なり話を切り出す訳にもいかないし、まずはテストの結果を見せ合おう。 「そういえばさ、ユキはテストどうだったの?」  然り気無く、質問の意図を暴かれないように軽い口調で聞く。 「テスト……。ああ、テストか。見せ合う約束をしていたな」  本を目から放して、顔に掛かっていた髪を彼女は耳にかける。表情から考察すると、楽勝だった、とでも口走りそうな爽快感溢れる笑顔だった。 「今の所だが、平均点八十七だ。ユウは?」  予想通りである。だから、僕の顔からもテストの出来を察して下さい。
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