彼女は告白している。

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 なんだかメリーゴーランドみたいだ。変わらない毎日。怒りを覚えることもなく嬉しいことがあるわけでもない。  食べ終わった空の弁当をビニール袋に入れる。昼休みは誰かに呼ばれているとか、そう言った用事は僕にはなかった。  だからいつものように昼休みが終わるまで、ベンチに座っていることにした。  ひんやりとした風が吹き抜け僕の体をなぶる。一瞬、教室に戻ろうかと一考するがそれをすぐ中断する。  戻ったところで、僕が教室内で気まずくなるだけだ。そうなるくらいなら、ここに居たほうがいい。
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