2.以心伝心

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 それは間違ってるのかもしれない。だけど、僕には彼女しかいない。  馴染めない学校、数週間に一、二回しか帰って来ない両親。  それでも毎日をやっていけてるのは、ユキのお陰である。 「だから、嘘を付かないという約束は出来ない。ごめん」  頭を下げた。悪い事だとは重々感じてるから。  暫くそのままの体勢でいたが、ユキが何も返してこないので、不安になって頭を上げる。  目前には、安心しきった彼女が笑顔で僕を見詰めていた。それに思わず心臓が飛び上がる。 「私もだ。ユウと居て楽しい。それに心があったかくなる」  それを聞いた瞬間、僕は救われたような気がした。
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