84人が本棚に入れています
本棚に追加
それは間違ってるのかもしれない。だけど、僕には彼女しかいない。
馴染めない学校、数週間に一、二回しか帰って来ない両親。
それでも毎日をやっていけてるのは、ユキのお陰である。
「だから、嘘を付かないという約束は出来ない。ごめん」
頭を下げた。悪い事だとは重々感じてるから。
暫くそのままの体勢でいたが、ユキが何も返してこないので、不安になって頭を上げる。
目前には、安心しきった彼女が笑顔で僕を見詰めていた。それに思わず心臓が飛び上がる。
「私もだ。ユウと居て楽しい。それに心があったかくなる」
それを聞いた瞬間、僕は救われたような気がした。
最初のコメントを投稿しよう!