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風邪を引いてしまったのか。それはまずい。
その刹那、内臓全てが口から出そうになる。
彼女に、大丈夫かと声を掛けようとした時、僕のブレザーを掴んで自分の胸元にまで引っ張ったのだ。
「これで……お互いに濡れないな」
逃げられては困ると彼女はブレザーから手を放そうとはしなかった。
「そう……だね」
一歩踏み出す度に、彼女の胸の感触がして卒倒しそうになる。
「良かったら、家まで送ってくれないか? そうすれば、序でに課題プリントも見てやるぞ」
確かに……。けど、それってユキの家に入るってことだよね。
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