84人が本棚に入れています
本棚に追加
/148ページ
だけど、それが僕には出来なかった。だから今一人なのだ。
「リア充になりてぇ」
リア充――それは、毎日を充実に過ごしている人を指す言葉だ。これは、カップルだけに当てはまるのではなく、毎日を楽しく過ごしている人や、忙しく過ごしている人にも当てはまる。
「なんだ? リア充になりたいのか」
誰かの透き通るような声が、僕のぼやきに返事をくれる。
誰なのかと、声のする方へ体ごと向ける。
――そこには美少女がいた。
「なら、私とリア充しよう」
彼女の美貌に目を奪われ、返事が半テンポ遅れて頷く。否、そうすることしか出来なかった。
ここから僕の物語は始まるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!