2.以心伝心

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 普段(放課後)から彼女は気品に満ちた空気がどこかにあった。  だから、別に彼女がどこかしらのお嬢様でも驚きはしない。彼女と僕の差は、初めから目に見えていたというだけだ。 「どれが私の家だと思う?」  逆にユキに聞き返しされてしまい、僕は周囲にある一番高そうな家屋を指差した。 「おお! 正解だ。ユウはエスパーか」  おお。本当か。当ててしまったぜ。ユキがあんな豪邸に住んでるなんて、正にお嬢様だな。
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