3.天才だからだ……

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「聞いておきたい事があるんだけど、いいかな?」  本当はこんなことを聞いてはいけないのだけれど、彼女に非はないということを確認したかった。 「いいぞ。言ってみろ」 「……誹謗にあってた理由を教えて欲しい」  彼女の目から動揺したのが分かる。目線を斜め下に落とし、切なそうに告げる。 「私が、天才だからだ……」  この一言ですべてを悟ることができた。高校生なら誰しも抱く感情である。 『嫉妬』だ。
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