3.天才だからだ……

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 てか、その前に。普通自分で天才って言うか。  緊張感が解けたからだろうか、なんだか可笑しくなって吹いてしまう。 「何故笑う。人がこれで悲しんでいるのに」 「ごめん、ごめん。自分で天才とか言うから可笑しくって……ハハハ」  結局抑え切れなくなって笑ってしまう。  彼女も段々恥ずかしくなってきたのか、顔が真っ赤になって蒸気が吹き出しそうである。 「笑うな。恥ずかしいだろ」  僕の胸を殴ってくる。当然、それが彼女の本気ではないので全く痛くない。
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