3.天才だからだ……

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 これからは、彼女と二人冗談を言い合えて、笑顔が溢れるそんな空間を大事にしていきたい。  あわよくば友達を作ってみたい。彼女にもそうしてもらいたい。  そうすれば、今よりもっとリアルが楽しくなる筈だから。  あの後、零れたご飯を掃除して、新しいご飯を作りなおしてもらった。  帰りに犬養さんの側を通り過ぎる時、 「ありがとうございました」  と感謝された。犬養さんは多分全てを知っていたのだろう。  それを踏まえて、敢えて大声で叫んでいた僕ら二人をほっておいたのだ。  そうでなければ、普通はあの声を聞き取って話し合いに介入したに違いない。
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