彼女は告白していた。

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 気を抜けばアイスクリームのようにトロトロに溶けてしまいそうだ。  昼休みに入って、僕はいつものように愛用のベンチに向かっている。  熱い日差しが肌をジリジリと焼いてくる。出来るだけ日に当たるまいと、日陰がある道を選んだ。  昨日、僕は彼女と約束して一緒に昼休みを過ごすことになっている。嬉しくて胸が震える。  ベンチが遠目で確認できる範囲まで近付くと、一旦静止する。そこには、既に誰かが座っていた。  目を凝らして、ベンチに座っている人がユキであるか念のために確かめる。
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