彼女は告白していた。

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 長い黒髪に白い透き通るような肌。間違いなくユキだ。  僕は、深呼吸を二、三回する。落ち着け、と何度も自分に言い聞かせた。  心拍が通常になった所で、足を一歩踏み出す。大丈夫だ、と思いながら。  あの日のユキみたいに、気付かれないように彼女の側までいく。 「ユキ、お待たせ」  こちらを振り向いて、彼女が何か言おうとしているが、僕はそれを阻止するように間髪入れずに、言葉を重ねる。 「僕とリア充して下さい」
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