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5月…
雲一つ無い青空を、アスファルトの道でボーッと眺めた。
いつもより少し暑い日。
車が目の前を行き来する。
『今日も立派な青空ね』
そぅ呟くと、停めていた足を又一歩踏み出した。
『雪!』
学校に着くと、人に呼び止められた。
『お早ぅ…朝から元気ね』
『あんた又青空見て来たの?』
『うん。今日も良い晴天だよ?』
友人は私の朝の行動を見透かしている。
長年の付き合い。
『最近…てかもぅいつもの事だもんね。雪が青空見て学校来るの。』
隣で友人は溜め息をしながら雪を見た。
『そぅ?何で?』
『前より、学校来る時間遅くなったもん』
『そっか。確かにそぅかも!』
『遅刻しないなら、私は良いけど程々にしなよ?』
『はいはい』
他愛のない会話をしながら2人は教室へ。
━━キーンコーン…
教室に着いたと同時にチャイムが鳴った。
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