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3人テキパキ作業が進む中、無言だった3人の空気を明日香が破った。
『雪、最近元気無いって?』
『え、そんな事無いよ?』
『5月だからじゃないの?』
奈都がやんわりと答えた。
『5月だからって何かあんの雪?』
明日香は不思議そうに雪を見た。
『え…ぁ…』
雪は戸惑った。
『この季節だったよね。雪が渉君と話さなくなったの』
『(ズキッ)』
奈都の言葉に雪は胸が痛んだ。
『渉君…あぁ、彼奴か。雪の欠片』
『欠片って明日香ιι雪、どうして渉君と話さなくなったの?ずっと気になってたんだけど…何かあった?』
奈都が真っ直ぐ雪を見て聞いた。
少し悩み雪は資料室の窓の外を見た。
『もぅ2年経ったか。私にもあまり分からない。只渉が私を必要としなくなっただけ』
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