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宿は本当に近かった。
入口のお姉さんと会話して鍵を受け取った彼はそのまま二階に上がり、突き当たりのドアを開ける。
「まずはその汚い服を脱ぎなよ」
「…はい」
逆らえば、危ない。
その恐怖はより一層強まって私の胸を苦しめる。
下着姿まで脱ぎ、恥じらうように肌を隠す私。
彼は興味ないかのようにこちらを見ていなかった。
…ちょっと安心。
「君、バスローブがある。しばらくこれでいるといい」
「は、はい!」
「服は…明日買いに行こう。ついでにこれも洗いに出そう」
…脱いで何かやらかすという発想はなかったようだ。
一安心。
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