1st~~幼なじみのあの娘~~

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俺は今、廊下を疾走している。理由は、HRが終わって碧の教室に迎えに行くと… 碧が居なかった。教室にいた男子に訊いたら… 「水瀬?そういやぁ西城達と居たような…」 それを聞いた俺は直ぐにある場所に向かった。 西城 幹彦(サイジョウ ミキヒコ)。前にちょっと返り討ちにしてやった奴だ。コイツはその時の事をまだ根に持っている。 俺は階段を一気に駆け上がった。向かうのは屋上だ。 屋上のドアに手を掛けるの間も惜しいから俺はドアを蹴った。 案の定、そこには碧と西城たちがいた。 「碧!」 俺は叫びながら碧の下に駆け寄った。碧はYシャツとスカートを破られていて、下着が見えていた。 「これ、羽織っとけ」 俺は自分の上着を脱いで、碧に掛けてやった。 「お前ら、俺の碧に手、出したんだ。覚悟、あるんだろうな」 俺はそう言ってからの意識が欠けている。次に意識が戻った時、西城に馬乗りになって殴ろうとしているのを、碧が止めていた。 「拓哉…これ以上…やったら…死んじゃう」 碧に言われて、一気に殴る気が失せた俺は代わりに… 「西城、今回は碧に免じてこれ位にしといてやる。だが、もう一回やって見ろ、今度は…殺すぞ」 そう言うと西城達は逃げて行った。 「碧、悪い。俺のせいで怖い目に遭わせちまって」 「悪い…のは…拓哉じゃ…ないよ。それに…拓哉が…助けて…くれるって…信じてた…から…怖く…なかったよ」 俺は碧の言葉を聞くと碧を抱き締めた。すると碧が… 「拓哉…さっき…言った…『俺の』って…どういう…こと?」 「聴いてたのか、それはな…」 俺はそう言うと、碧と唇を重ねた。 「好きです。付き合って下さい」 俺がそう言うと、碧が泣いていた。 「わ、悪い…嫌だったよな、こんなの…」 俺がそう訊くと… 「違うの…嬉しくて…私も…拓哉…好き…だから」 俺は碧が言い終わった直後、碧をさっきよりも強く抱き締めた。 「俺達、ずっと一緒だからな」 「うん」 碧は応えながら、小指を出して… 「ゆびきり」 俺は碧の小指に小指を絡めた。 「碧、この約束、絶対に守るから」 「私も…破ら…ないよ」 俺は碧を抱いたまま立ち上がった。 「拓哉…私…大丈夫だよ?」 「その格好で歩くのか?良いからそうしてろって」 「ありがと…拓哉」 そうして俺達は屋上を後にした。
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