15人が本棚に入れています
本棚に追加
「拓哉…寒くない?」
「大丈夫だ、碧は体強くないんだからそうしてろ」
「分かった…ありがと」
碧の問いに答えると、碧から感謝の言葉が返ってきた。ちなみに碧にはこう言ったがこの季節の雨はかなり堪える。
「分かればいいんだよ」
言いながら碧の頭を撫でてやると…
「拓哉…手…振るえ…てる。ほんとは…寒い…でしょ?」
あっ、強がってたのバレた。
「あぁ、寒いよ。でもな、俺のせいで碧が病気になったりしたら俺自身を責めるんだよ。だからさぁ、そうしててくれんのが一番安心できるんだよ」
俺が応えると…
「せめて…手だけ…でも…あったかい…ように」
碧が俺の手を両手で包んでくれた。
「ありがとな、碧」
そんな話をしていると家に着いた。ちなみに、俺達は同じ家に住んでいる。
「拓哉…早く…入ろ」
「そうだな、早く身体拭きたいし」
そう言って俺達は家に入った。
最初のコメントを投稿しよう!