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俺は風呂から上がり、碧の待つ部屋に向かっていた。
コンコン「碧、入るぞ?」
自分の部屋だが一応ノックして入ると…
碧が俺のベッドに寄り掛かって寝ていた。
「お~い、碧さん?」
返事がない、ただの屍のようだ。
「そうじゃない!何で碧が俺のベッドで寝てるんだよ!!」
一頻り叫んだらどうでも良くなってきた。
「取り敢えず、碧を部屋に連れて行くか」
俺は一度碧を横にしてから、俗に言うお姫様抱っこをした。すげぇ軽い。林檎3個分位だ。
「ここで碧が起きたらどうなるんだ?」
「う…うん…拓哉…私…どう…されるの?」
あんなことを言ったせいか、碧が起きた。しかも頬を赤らめて、盛大に勘違い中だ。
「落ち着け、碧。俺はお前の部屋に連れて行こうとしただけだ」
俺が弁解すると…
「一緒に…寝ないの?」
碧が突拍子も無いことを言ってきた。
「寝るわけねぇだろ」
何とか平静を保ってそう言ったが、すげぇドキドキしてる。
「……そう……」
そう言って、部屋を出て行こうとしている碧の顔が凄く寂しそうに映った。
おい、俺、女の子…しかも自分の恋人を泣かせて良いのか?んな訳ないだろ!
「な…なぁ、碧。やっぱり一緒に寝ないか?」
碧が部屋を出る直前、俺はその言葉を口にした。
「……良いの?」
碧が立ち止まり、そう訊いてきた。
「俺から言ったんだ。それとも、碧は俺と寝るの嫌になったか?」
「ううん…嫌じゃ…ないよ」
そう言った碧は輝く様な笑顔だった。
「ほら、そうと決まれば早いとこ寝ようぜ」
「拓哉…まだ…チュー…してない」
「そうだったな、碧…瞳、閉じろ」
そうして俺達は口付けをした。
「ほら、碧、早く寝ようぜ」
そうして俺達はベッドに入った。
「拓哉…大好き」
「俺もだよ、碧」
そう言ってから、俺達は眠りに就いた。
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