0人が本棚に入れています
本棚に追加
「……今はそんな気分じゃない」
青年は低く呟くと、セリから離れる。
自分の耳を疑いながらセリが顔を上げると青年は机の方へ戻って食事に戻った。
青年の食事をする音だけだ響く。
その様子を見て、セリは今すぐに殺されることはないだろうと胸をなで下ろした。喉の渇きを覚えて、遠慮しながらも青年に話し掛ける。
「あの、お水もらってもいいですか? 喉が渇いたんですけど……」
「こっちにこい」
セリは掛け布団を体に巻き付けて青年の近くによる。
青年はコップから口に水を含んでからセリの腕をぐいっと引っ張った。
セリの唇と青年の唇が重なる。
青年はセリが息を詰めて固く閉じた唇を甘噛みして口を開かすとその間から舌を入れた。
セリは驚いたのと息ができない苦しさで何も考えられなくなり、早く離してと青年の胸を叩いた。
「ん…はな……してっ」
青年はセリが合間をぬってやっと出した願いを聞き入れず離さない。
どんどんひどくなるばかりだ。
最初のコメントを投稿しよう!