2/2
前へ
/2ページ
次へ
寂しい夜何も信じられず駆け出した深い森へと 足元に蔓延る草の根を掻き分けながら ひたすらに空に光る星だけを頼りに彷徨いながら 吐く息が白く溶けてく まだ道は見つからない 涙さえ凍りついて星のように流れることも叶わない 聞こえる声我が身を蝕む悪魔の囁きに怖れて 吹き出す血にも気付かずに愛しい人の名を呼ぶ 貴方さえ居てくれたのなら凍てつく事もなく 散らばった心を集めよう 溢れる悲しみに叫び声を上げながら 思うよに生きられぬから切り刻まれていく心を 貴方以外の誰かを愛せない哀れな心を
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加